新卒採用で会社に入社したものの、すぐに「会社を辞めたい」と思ってしまう人は少なくありません。
「嫌ならすぐに辞めたほうがいい」という意見もあれば、「最低でも数年は我慢して働くべき」という意見もあります。
私自身、これまで転職を経験してきたことから、新卒で入社した会社を辞めたいと思ったとしても、すぐに退職するのではなく、転職先が決まるまで在職することをおすすめします。
もちろん、すべての人に当てはまるわけではありません。
サービス残業が当たり前、パワハラ・セクハラが横行している、生活できないほど給料が低いなど、明らかに劣悪な環境で働いているのであれば、無理して耐える必要はありません。
心や体を壊してしまう前に、逃げることを優先してください。
それ以外の場合は、少し冷静になって考えてみましょう。
転職は、ただ会社を変えればいいというものではありません。
せっかく転職するのであれば、次の会社を今より良い環境にすることが大切です。
そのためにも、在職中にしっかり準備しておくことをおすすめします。
「辞めたい」ではなく「辞める」と決める
まず大切なのは、自分の気持ちを整理することです。
「なんとなく会社を辞めたい」
そう思いながら毎日を過ごしていると、なかなか行動に移すことができません。
そして気付けば何年も経ってしまうことがあります。
私が思うのは、
「辞めたい」ではなく「辞める」と決めること。
もちろん、その場の感情だけで退職するという意味ではありません。
「自分はこの会社を辞める。そのために転職活動を始める」
と自分の意思を明確にすることが大切です。
辞めると決めれば、今の会社だけが自分の居場所ではないと考えられるようになります。
転職に向けて資格を取得したり、求人を探したり、履歴書を準備したりと、具体的な行動にも移しやすくなります。
辞める時期を決める
会社を辞めると決めると、すぐに退職したくなるかもしれません。
しかし、生活に問題がないのであれば、転職先が決まるまでは現在の会社に在籍することをおすすめします。
新卒者は、長年勤務した人と比べると社会人としての実績がまだ少ないため、退職してから転職活動を始めると、思った以上に転職活動が長引く可能性があります。
収入がなくなった状態で転職活動を続けることになると、精神的にも余裕がなくなってしまいます。
だからこそ、
「働きながら次の会社を探す」
という方法がおすすめです。
転職活動には、求人探し、履歴書・職務経歴書の作成、面接対策など、思っている以上に時間がかかります。
焦って転職先を決めてしまうと、「前の会社のほうが良かった……」ということにもなりかねません。
なお、求人が増えやすい時期は年度や業界によっても異なります。特定の月だけを狙うのではなく、求人状況を確認しながら転職活動を進めるとよいでしょう。
転職エージェントに登録する
転職活動を始めるなら、転職エージェントを利用するのもおすすめです。
転職エージェントでは、担当者と面談をして、
- どのような仕事をしたいのか
- どんな仕事が向いているのか
- 今までの経験をどう活かせるのか
- 必要な資格やスキルは何か
- 希望する条件の求人があるのか
などを相談できます。
特に新卒者の場合、自分の経験やスキルが転職市場でどの程度評価されるのか分からないと思います。
第三者に相談することで、自分では気付かなかった選択肢が見つかることもあります。
ただし、担当者との相性はあります。
中には、こちらの希望をあまり聞かずに転職を急かしてくる担当者もいるかもしれません。
「この人とは合わないな」と感じた場合は、担当者を変更したり、別の転職エージェントを利用したりしましょう。
転職エージェントに登録したからといって、必ず転職しなければいけないわけではありません。
まずは自分の市場価値や求人状況を知るために利用するのも一つの方法です。
今の会社を「利用する」という考え方
ここは、私が転職活動をしていたときに大切にしていた考え方です。
それは、
「会社に使われている」ではなく「会社を利用している」と考えること。
転職活動は大変です。
求人を探して、履歴書を書いて、面接の準備をして、必要であれば資格の勉強もする。
それなのに現職でも全力で仕事をしていると、転職活動に使える体力が残らなくなってしまいます。
私が転職を決めたときは、
「辞める会社だからこそ、最後まで利用させてもらおう」
くらいの気持ちでいました。
もちろん、仕事をサボっていいという意味ではありません。
任された仕事はしっかりとこなします。
そのうえで、隙間時間があれば資格の勉強をしたり、転職に必要なスキルを身につけたりしていました。
会社から給料をもらっている以上、最低限の責任を果たすことは必要です。
しかし、
「会社に雇ってもらっているから、会社のために人生を捧げなければいけない」
と考える必要はありません。
自分の労働力を会社に提供し、その対価として給料をもらっている。
そう考えると、会社に対して必要以上に執着しなくなります。
そして、この考え方を持てるようになると、転職活動にも少し余裕が生まれます。
新卒だからといって無理して耐える必要はない
ここまで「転職先が決まるまでは辞めないほうがいい」と書いてきましたが、これは何があっても我慢しろという意味ではありません。
パワハラやセクハラが常態化している。
サービス残業を強制されている。
明らかに違法な働き方をさせられている。
心や体に異常が出ている。
このような場合は話が別です。
「新卒だから3年間は頑張らないといけない」
「すぐ辞めたら根性がないと思われる」
などと考えて、心や体を壊してしまっては意味がありません。
逃げることも立派な選択肢です。
転職活動をする余裕すらない状態なら、まず自分自身を守ることを優先してください。
まとめ
新卒で会社に入社して、すぐに「辞めたい」と思うことは珍しいことではありません。
私がおすすめするのは、次の会社が決まっていない状態で勢いだけで退職するのではなく、在職中に転職活動を始めることです。
今回紹介したポイントをまとめると、
- 「辞めたい」ではなく「辞める」と決める
- 辞める時期を決める
- 転職エージェントなどを利用して求人を確認する
- 今の会社を利用して転職の準備をする
- ただし、心や体が限界なら無理して耐えない
転職は、ただ会社を辞めることではありません。
今より良い環境で働くための準備期間だと思うことが大切です。
新卒だからといって、今の会社に一生働き続けなければいけないわけではありません。
「この会社を辞めたい」と思ったら、それをきっかけに自分の働き方を見直してみましょう。
そして最後に一つ。
パワハラ、セクハラ、ブラック企業などで心や体が壊れそうなら、転職先が決まるまで耐える必要はありません。
仕事よりも、自分の人生のほうが大切です。


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