実体験から学んだパワハラ上司への対処法
僕は約4年間、パワハラに悩まされていました。
パワハラ上司に気に入られようと媚を売ったり、常に顔色をうかがいながら仕事をしたり……。
いろいろな方法を試しましたが、状況が大きく変わることはありませんでした。
そして4年かけて、ようやく僕がたどり着いた答えが、
「逃げる」
という選択肢でした。
この記事では「パワハラ上司をこうすれば改善できます」という話ではありません。
むしろ、僕自身が4年間を振り返って、
「あのとき、もっと早く逃げる準備をしておけばよかった」
と感じたことを、実体験として紹介します。
同じようにパワハラに悩んでいる人が、少しでも早く状況を変えるきっかけになればと思っています。
僕が経験した流れは、大きく分けるとこの3つでした。
- 耐える:約3年間
- 戦う:約1年間
- 逃げる:約2ヶ月
もちろん、家庭環境や年齢、仕事内容などによって、すべての人が同じ順番になるわけではありません。
僕自身も、
「反発したら、もっと怒られるんじゃないか」
「給料が下がったらどうしよう」
「会社を辞めたら生活できないかもしれない」
「クビになったらどうしよう」
そんなことばかり考えていました。
だからこそ、なかなか行動できませんでした。
しかし、今振り返ると、
もっと早く「逃げる」という選択肢を知っておけばよかった
と思っています。
ここからは、僕が4年間経験した3つのステップについて紹介します。
① 耐える
最初は、とにかく耐えていました。
というより、当時は「耐えるしかない」と思っていたんです。
パワハラを受けても、
「自分の仕事が遅いから仕方ない」
「もっと頑張らないと」
「いつか仕事が落ち着けば普通の生活に戻れる」
そんなふうに考えていました。
しかし、今振り返ると、耐え続けることは決して安全な対処法ではありませんでした。
僕の場合、主なパワハラは「過大な要求」でした。
仕事量、納期、求められる能力のどれを考えても、自分にはかなり厳しい仕事量だったと思います。
厚生労働省でも「過大な要求」は、パワハラの代表的な6類型のひとつとして整理されています。もちろん、実際にパワハラに該当するかどうかは、具体的な状況を総合的に判断する必要があります。
上司の承認をもらうだけで30分以上
当時は、作成した資料を上司に提出して承認をもらう必要がありました。
しかし、提出すると、
「お前、こんなことも考えられないの?」
「なんでこんな仕事もできないの?」
「もう一回作り直せ!」
と、長時間にわたって怒られることがありました。
僕としては、
「ダメなら、どこがダメなのか教えてほしい……」
という気持ちでした。
さらに、
「それより、あの仕事どうなってる?」
「この仕事は?」
と、別の未完成の仕事について次々と聞かれます。
そして、そこからさらに怒られる。
ようやく解放されたと思ったら、
「会議するから集まれ!」
と呼び出される。
ところが、その「会議」では仕事とは関係のない趣味の話を2時間以上聞かされる……。
そんな生活が約3年間続きました。
今振り返っても、
「よくやっていたな……」
と思います。
朝5時から夜24時まで働いていた
当時の勤務時間は8時~17時でした。
それでも、仕事が終わらず、朝5時から夜24時まで会社にいるような日もありました。
しかも、残業を付けると怒られるため、残業時間を正しく申告できていませんでした。
今考えると、かなり無理をしていたと思います。
僕は、
「自分の仕事が全部終われば、普通の生活に戻れる」
と信じていました。
でも、仕事は終わりません。
1日に「1」しか処理できないところへ、毎日「3」の仕事が来るような状態でした。
もちろん、自分の能力不足だった部分もあったと思います。
それでも、物理的に仕事が追いつかない状態だったのだと思います。
そして、この経験から僕が強く感じたのは、
「耐え続ければ、いつか必ず報われる」とは限らない
ということです。
「あと半年で上司が異動する」
「退職する時期が決まっている」
など、終わりが明確なら、状況によっては耐えるという選択肢もあるかもしれません。
でも、
「いつ終わるか分からない状態で何年も耐え続ける」
のは、僕はおすすめしません。
真面目な人ほど、
「会社にお世話になっているから」
「自分が頑張れば何とかなる」
「迷惑をかけたくない」
と考えてしまいます。
でも、自分の心や体を壊してしまったら、それこそ取り返しがつきません。
「今の環境はおかしいかもしれない」
と感じた時点で、逃げる準備を始めてもいいと思います。
② 戦う
パワハラが4年目に入った頃、僕もついに我慢の限界を迎えました。
「もういい加減にしてくれ!」
という気持ちになり、少しずつ上司に反発するようになりました。
仕事を効率化するスキルも身につき、以前より短時間で仕事をこなせるようになっていました。
そんな中、ある仕事を上司から、
「社長から資料を作れと言われたから、お前が作れ!」
と言われました。
僕は、
「嫌です」
と答えました。
今までの僕なら、何も言わずに引き受けていたと思います。
でも、その仕事が本来、自分が担当するべき仕事ではないことを知っていたからです。
さらに、将来のための教育というより、上司自身が仕事をしたくないから部下に回しているように感じていました。
そこで初めて、僕ははっきりと断りました。
すると、上司は今までにないほど怒りました。
僕も、
「社長に直接、やりたくない理由を説明しましょうか?」
と言いました。
すると上司は、
「時間のムダだからいいわ」
という反応でした。
その後、僕に対する当たりはさらに強くなりました。
朝礼でみんなの前で怒鳴られたり、細かいことまで厳しく指摘されたり……。
正直、かなり辛かったです。
反抗すれば解決するわけではなかった
僕は、
「少し言い返せば、こいつには強く言わないほうがいいと思ってくれるかもしれない」
と考えていました。
でも、結果は逆でした。
ここで僕が学んだのは、
パワハラに対して「戦えば解決する」とは限らない
ということです。
むしろ、相手との関係や会社の状況によっては、さらに状況が悪化する可能性もあります。
もちろん、何でも黙って受け入れる必要はありません。
ただ、
「パワハラ上司を言い負かせば解決する」
と考えるのはおすすめしません。
パワハラに対しては、感情的に戦うよりも、
- 事実を記録する
- 業務量や期限を整理する
- 必要なら第三者へ相談する
- 異動を検討する
- 転職の準備をする
など、自分を守るための行動を優先したほうがいいと思います。
厚生労働省も、パワハラには「精神的な攻撃」「過大な要求」などの類型があり、適正な業務指示とパワハラは区別しています。
③ 逃げる
そして、最終的に僕がたどり着いたのが、
「逃げる」
という選択肢でした。
4年もかかってしまいました。
でも、ここからは一気に状況が変わりました。
僕は、パワハラ上司の機嫌を取ったり、戦ったりすることをやめました。
そして、
「できるだけ距離を取る」
ことを意識しました。
例えば、
- 休憩場所を変える
- 昼休みは別の場所で過ごす
- 上司が食堂へ行くなら弁当を持参する
- 仕事ができる場合は他部署のスペースを利用する
- 休日の飲み会や行事への参加を無理にしない
などです。
もちろん、仕事上必要なやり取りまで避けるわけではありません。
資料の承認をもらったり、改善案件について説明したりする必要はあります。
そのときは怒鳴られることもありました。
それでも以前とは気持ちが違いました。
なぜなら、
「絶対に転職してやる!」
と決めていたからです。
転職活動を始めたら気持ちが変わった
在職中に転職活動を始めました。
すると、不思議なことに少しずつ気持ちが楽になっていきました。
以前は、
「この会社であと何年働くんだろう……」
と考えていました。
でも、
「ここを出るために準備している」
と思えるようになったんです。
そして、僕の場合は転職活動を始めてから約2ヶ月で、希望していた職種へ転職することができました。
もちろん、転職活動にかかる期間や結果は人によって違います。
僕の場合は2ヶ月でしたが、誰でも同じ期間で転職できるわけではありません。
それでも、
「今の会社を辞めることはできない」
と思い込んでいた僕にとって、転職活動を始めたこと自体が大きな一歩でした。
パワハラから逃げることは「負け」ではない
僕は4年間、
耐える → 戦う → 逃げる
という順番を経験しました。
でも、今なら少し違う考え方をします。
もし今の僕が、当時の自分にアドバイスできるなら、
「耐える期間をもっと短くして、早めに逃げる準備をしろ」
と言います。
逃げるといっても、明日いきなり退職する必要はありません。
例えば、
- 転職サイト・転職エージェントに登録する
- 求人を眺めてみる
- 自分の市場価値を確認する
- 履歴書・職務経歴書を作る
- 資格を取得する
- 今の会社で身につけられるスキルを増やす
- 信頼できる人や外部の相談窓口に相談する
こうした準備を始めるだけでもいいと思います。
「ここしかない」
と思っている状態と、
「ここを出ることもできる」
と思える状態では、精神的な負担がかなり違います。
まとめ|耐えるより、早めに逃げる準備を
僕が4年間のパワハラ経験から学んだことは、
「パワハラ上司を変えることより、自分の環境を変えるほうが現実的な場合がある」
ということです。
僕の場合は、
耐える:約3年
↓
戦う:約1年
↓
逃げる:約2ヶ月
でした。
今振り返ると、4年間すべてが無駄だったとは思っていません。
仕事のスキルも身につきましたし、転職したことで以前とは違う働き方を経験できました。
ただ、
「もっと早く逃げる準備をしておけばよかった」
という後悔はあります。
プライド、年収、家族、住宅ローン、転職への不安……。
仕事を辞められない理由は、人それぞれあると思います。
だからこそ、いきなり辞めるのではなく、
「いつでも逃げられるように準備しておく」
という考え方を持ってほしいです。
そして、心身に危険を感じるほど追い詰められているなら、「もう少し頑張ろう」と一人で抱え込まないでください。
会社の相談窓口や信頼できる人、労働局などの外部相談先を利用する方法もあります。
パワハラから逃げることは、負けではありません。
自分の人生を守るための選択肢です。
僕はこれからも、パワハラから逃げたいと思っている人を応援していきます。
一緒に頑張っていきましょう。

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