パワハラ上司にどうしても我慢できなくなったとき、いきなり「退職する」という結論を出す必要はありません。
パワハラから逃れる方法には、
- 会社の相談窓口に相談する
- 部署異動を申請する
- 退職する
- 転職活動を始める
など、いくつかの選択肢があります。
私自身も長期間パワハラを受けながら働き、最終的には転職しました。
だからこそ、今振り返ると「もっと早く別の選択肢を考えてもよかった」と思っています。
この記事では、私自身の経験をもとに、パワハラ上司への4つの対処法について、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
パワハラで苦しんでいる方が、勢いだけで行動するのではなく、自分に合った逃げ道を見つけるための参考になれば嬉しいです。
パワハラ上司への4つの対処法
今回紹介する選択肢は次の4つです。
- 会社の相談窓口に相談する
- 部署異動を申請する
- 退職する
- 転職活動をする
どの方法にもメリット・デメリットがあります。
「絶対にこの方法が正解」というものではありません。
自分の体調、家庭の事情、会社の状況などを考えながら選ぶことが大切です。
①会社の相談窓口に相談する
まずは、会社が設置している相談窓口に相談する方法です。
ある程度規模の大きい会社であれば、
「困ったときはお気軽にご相談ください」
「相談内容や秘密は厳守します」
といった相談窓口が設置されていることがあります。
ただし、私自身は会社の相談窓口への相談で、良い結果になりませんでした。
私の職場で実際に起きたこと
私が以前働いていた職場では、パワハラが日常的に行われていました。
ある同僚が我慢の限界を迎え、会社の相談窓口にパワハラについて相談しました。
すると、その日のうちに担当者が現場まで来て、本人から話を聞いていました。
一見すると、会社がすぐに動いてくれたように見えます。
しかし翌日、その同僚はパワハラ上司から、
「今日から残業しなくていいから」
と言われました。
当時の私は、そのパワハラ上司の機嫌を取るような立場だったため、何があったのか聞き出しました。
どうやら相談窓口から社長へ話が伝わり、社長とパワハラ上司の間で事実確認が行われたようでした。
パワハラ上司は、
「本人が言っていることは全部でたらめだ」
と説明したそうです。
その結果、同僚には厳しい対応が取られました。
この出来事を見た私は、
「相談窓口に相談しても、必ずしも自分が守られるわけではないんだ」
と感じました。
これはあくまで私が働いていた会社での経験です。
すべての会社の相談窓口が同じ対応をするわけではありません。
会社の相談窓口が適切に機能しているケースもあります。
相談窓口のメリット
一番のメリットは、すぐに相談できることです。
部署異動や転職には時間がかかりますが、相談窓口なら早い段階で会社に問題を伝えることができます。
パワハラの証拠や事実関係を整理して相談することで、会社側が状況を把握するきっかけにもなります。
相談窓口のデメリット
一方で、相談したことで必ず問題が解決するとは限りません。
会社によって対応には差があります。
そのため、
「相談したからもう大丈夫」
と考えるのではなく、その後の会社の対応を確認することが大切です。
なお、会社に相談しづらい場合や会社が対応してくれない場合は、外部の相談窓口を利用する方法もあります。
厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、パワハラなど幅広い労働問題について無料で相談でき、プライバシーにも配慮されています。
②部署異動を申請する
2つ目は、部署異動を申請する方法です。
これは、
「会社自体は辞めたくないけど、パワハラ上司から離れたい」
という人には検討する価値があります。
部署異動のメリット
最大のメリットは、
会社を辞めずにパワハラ上司から離れられる可能性があることです。
給与や勤続年数など、転職によって変わる可能性があるものを維持しながら環境を変えられるのは大きなメリットです。
また、新入社員が入る時期など、人事異動が行われやすいタイミングであれば、部署異動を検討してもらいやすい可能性があります。
部署異動のデメリット
一方で、部署異動をしたからといって、必ず環境が良くなるとは限りません。
また、私自身の経験からすると、異動先での人間関係や評価については慎重に考えた方がいいと思います。
「会社に不満を言った人」というイメージを持たれてしまう可能性もあります。
もちろん、これは会社や職場によって大きく違います。
部署異動する場合は、
「なぜ異動したいのか」を明確に伝えること
が重要です。
パワハラが原因なのであれば、無理に別の理由を作るのではなく、事実を整理して伝えた方がいいでしょう。
③退職する
3つ目は、退職です。
パワハラがひどく、
「もうこの会社で働き続けること自体が難しい」
という場合には、退職も立派な選択肢です。
退職のメリット
最大のメリットは、
パワハラ上司から確実に離れられることです。
部署異動の場合、異動先にも問題がある可能性があります。
しかし退職なら、会社そのものから離れることができます。
特に心身に大きな負担がかかっている場合は、仕事よりも自分の安全や健康を優先することが大切です。
退職のデメリット
一番大きな問題は、収入が途切れる可能性があることです。
特に家庭がある場合、退職後の生活費をどうするのかは事前に考えておいた方がいいでしょう。
退職する前に、
- 貯金はいくらあるか
- 毎月いくら必要なのか
- 失業給付の対象になるか
- 次の仕事をどうするか
- 家族の生活に影響はないか
などを確認しておくと安心です。
なお、期間の定めがない雇用契約(無期労働契約)の場合、法律上は原則として退職の申し出から14日で退職となります。ただし、就業規則や有期契約などによって扱いが異なる場合があるため、自分の雇用契約を確認しておきましょう。
心身が限界の場合は、「もう少し頑張ってから」と無理をしないことも大切です。
④転職活動をする
私が一番おすすめしたいのが、転職活動を始めることです。
ここで重要なのは、
「転職する」ではなく「転職活動を始める」
ということです。
今すぐ退職する必要はありません。
在職中に転職先を探してみるだけでも、精神的な余裕が生まれることがあります。
転職活動のメリット
転職活動を始めると、
「自分には今の会社以外にも選択肢がある」
と分かります。
求人を調べれば、
- 自分の経験を活かせる仕事
- 自分の資格を評価してくれる会社
- 同じ職種の求人
- 他社の給与水準
- 求められているスキル
などが見えてきます。
これはパワハラで追い詰められている人にとって、とても大きなことだと思います。
私自身も転職活動を始めたことで、
「この会社を辞めても人生は終わらない」
と思えるようになりました。
転職先が決まっていなくても、逃げ道が見えるだけで気持ちはかなり楽になります。
転職活動のデメリット
もちろん、転職活動にもデメリットがあります。
私の場合、転職活動を始めてから現在の仕事に対するモチベーションがかなり下がりました。
それまでは、任された仕事に加えて「プラスα」の仕事までやろうとしていました。
しかし転職を決めてからは、
「どうせ長くこの会社にいないから、最低限の仕事だけやろう」
という気持ちになってしまいました。
これは正直、良くなかったと思っています。
転職活動が長期化すると、現在の仕事へのモチベーションがさらに下がってしまう可能性があります。
だからこそ、
転職活動中も現在の仕事は最後まできちんとやる。
これを意識した方がいいと思います。
転職先が決まったときに、
「前の会社では最後までしっかり仕事をしていた」
と言える状態にしておくことは、自分自身のためにもなります。
4つの選択肢を比較してみる
それぞれの特徴を簡単にまとめると、
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 会社の相談窓口 | すぐ相談できる | 解決するとは限らない |
| 部署異動 | 退職せず環境を変えられる | 異動先での環境は分からない |
| 退職 | パワハラから確実に離れられる | 収入が途切れる可能性がある |
| 転職活動 | 収入を維持しながら逃げ道を作れる | 転職活動が長期化する可能性がある |
私なら、まずは**「転職活動を始める」ことを第一候補にします。**
ただし、心身が限界まで追い込まれている場合は、この限りではありません。
私がおすすめする選択肢の順位
私自身の経験を踏まえると、次の順番で検討します。
1位:転職活動を始める
すぐに退職する必要がなく、現在の収入を維持しながら次の選択肢を探せます。
2位:退職する
心身への負担が大きく、これ以上働き続けることが難しいなら、退職を優先してもいいと思います。
3位:部署異動を申請する
会社そのものには不満がなく、パワハラ上司から離れられれば働き続けたい場合には有効な選択肢です。
4位:会社の相談窓口に相談する
会社の相談窓口がしっかり機能しているのであれば、早期解決につながる可能性があります。
ただし、私自身は相談窓口を利用した経験から、会社の対応をよく見極める必要があると感じています。
そして、会社の対応に不安がある場合は、社外の相談窓口を利用する方法もあります。厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、パワハラなどの労働問題について相談できます。
まとめ|「耐える」以外の選択肢を持とう
パワハラを受けていると、
「もう少し我慢しよう」
と考えてしまいがちです。
私自身もそうでした。
しかし、我慢し続けても状況が変わらないことがあります。
だからこそ、
「耐える」以外の選択肢を持っておくことが大切です。
今回紹介したのは、
- 会社の相談窓口に相談する
- 部署異動を申請する
- 退職する
- 転職活動をする
の4つです。
どれを選ぶかは、人によって違います。
家族がいる人、住宅ローンがある人、今の会社で身につけたいスキルがある人など、それぞれ事情が違うからです。
大切なのは、
「今の会社しかない」
と思い込まないことです。
転職活動を始めるだけでもいい。
部署異動を相談するだけでもいい。
外部の相談窓口に話を聞いてもらうだけでもいい。
小さな行動から始めてみてください。
そして、もし心身が限界なら、無理して働き続ける必要はありません。
パワハラから逃げることは負けではありません。
自分の人生を守るための選択肢です。
後悔しないように、自分と家族の未来を一番に考えて行動しましょう。


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