品質不具合連絡書、通称『品不連』の書き方を初心者向けご紹介します。
今回ご紹介するのは、品質不具合連絡書の発行ではなく回答の書き方をご説明致します。
品不連とは品質に不具合がありました!原因を調査して対策して報告してという意味で発行されます。
注意すべきは回答納期です、回答納期は必ず厳守しましょう。回答が遅れそうな場合は回答納期前に必ず提出が遅れること理由を必ず先方にお伝えしましょう。最低限のマナーですので間違っても納期が過ぎて先方様よりお怒りのフォローを受けない様にしましょう。
不具合品の調査(現状把握)
まずは不具合にの調査になります。
不具合品の発見日時から遡り
生産日、生産時間、生産作業者、生産設備、材料(原料)、在庫確認(同様の事象が出ていないか)を確認します。一般的には4Mと言います。(人・設備・材料・方法)
確実な事がわからない場合は可能性のある範囲全てを洗い出します。
例:生産日5月20日〜23日 生産時間9:00〜17:00の様に確実に特定できなくても問題ありません、確実な不具合品の発生・流出日が特定できないと要因を確認する時に調べる範囲が多くなり少し時間がかかってしまいますが先に進むことはできます。
不具合の生産日時がある程度特定、絞り込む事ができたら次は生産中の設備の異常、生産作業者へのヒヤリング等で発生のメカニズムを探ります。
在庫を確認することで、不具合品の事象が単発発生なのか、連続性のある不良なのかが特定できます。
発生のメカニズムが特定できない場合は、仮定でも良いので一度結論づけてください、仮定でも発生メカニズムを結論づけないと次に進むことができません。
メカニズム要因解析
不具合調査(現場調査)で結論付けた要因・メカニズムを元に解析を行います。
今回はなぜなぜ解析をご説明します。なぜなぜ解析とは要因に対してなぜを繰り返すことによって真因にたどり着く事ができるそうです。
例を挙げて説明します。今回の不具合が設備の故障による不具合品発生だとします。設備故障についてなぜなぜを繰り返します。
①設備が故障した
↓なぜ
②設備が劣化した
↓なぜ
③定期的なメンテナンスをしていない
↓なぜ
④メンテナンスをすることになっていない(ルールがない)
とこのようになぜなぜを繰り返すことによって真因に近づく事ができます。
なぜ・なぜを繰り返すときの注意事項ですが話の流れが矛盾しないように注意しましょう。どんどん掘り下げていく中でつい自分の都合のいいように話がすり替わってしまうことがあるので口に出して読み上げてみて話に矛盾がないこと確認しましょう。
対策
対策では、要因解析を行い抽出した真因の対策を実施します。
上記の例で真因となった、設備をメンテナンスするルールがないであれば単純にメンテナンスルールを作る事が対策になります。
しかしルール決まりを新たに制定しますだけでは少し対策としては弱さを感じますので、ルールを新たに制定する対策の場合はルール定着までの間は第三者による確認する、ことを対策に追記すると対策に厚みが出ます。
ルールは制定するのは簡単ですが、遵守していただくのが難しい為、遵守確認することを明記する事をおすすめします。
まとめ
今回は初心者向け、品不連の書き方をご紹介しました。
基礎がわかっていないと手の抜き方を習得できないので先ずは品不連の機能を理解できるような説明をさせていただきました。
今回ご紹介した書き方を軸に、上司に承認をもらいやすい書き方や先方お客様に対策を納得していただきやすいような書き方もご紹介していこと思いますので参考にしてみてください。
品不連の書き方と重複する内容もありますが、『不具合再発防止対策書の書き方』もご紹介していますので参考にしていただけますと幸いです。
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